5月の開催レポートが到着!プレゼン動画公開中!

5月23日(木)に開催された143回目のHills Breakfastは、プチスペシャル会!六本木ヒルズ 大屋根プラザを会場に、プレゼンはもちろん、登壇者の1人である内田恭子さんによるマインドフルネス瞑想のワークショップも実施されました。当日は気持ちの良い晴れのお天気。140名ほどの参加者が、心地よい風を感じながらプレゼンに耳を傾け、さらにはワークショップで癒され、充実の時間を過ごしていました。

プレゼン内容は、こちらの動画でチェックできます。

■永岡 恵美子(EMIKO NAGAOKA)/サイボウズ株式会社 地域クラウドプロデューサー

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【profile】
日本興業銀行(現:みずほ銀行)で15年間勤務後、スタートアップ、ファンド、メーカー、起業家支援施設館長を経験。2014年からはサイボウズ株式会社にて地域活性化と起業家支援を組み合わせたイベント「地域クラウド交流会®(ちいクラ®)」を立ち上げ、事業責任者を担っている。

起業家を街ぐるみで支援する仕組みを構築

サイボウズ株式会社で永岡さんが手掛けている事業は、「地域クラウド交流会®(ちいクラ®)」。これは、起業したいと考えている起業家と地域を結び付け、支援するイベントで、これまで全国25都道府県(+アメリカ)で183回開催され、のべ2万4000人以上が参加。900名を超える起業家を応援してきたそうです。

ちいクラ®は、起業家のピッチ会であり、リアルに会えるクラファンであり、ビジネスマッチングの場。特定の地域で起業したい人を5名募り、自身の事業計画をプレゼンしてもらいます。オーディエンスである地域の人々は、その中から応援したい人を選んで参加費1000円の中から500円分をクラウドファンディングの形で投票。得票数に応じて、賞品(商品券)が分配される仕組みです。

顔の見える関係性が地域を守り、強くする

商品券は起業のために地域で使うことが決まっているため、ちいクラ®を開催すると、その街に小さな経済循環が生まれます。そもそもちいクラ®がスタートしたのは、地域の起業家を応援したい、大好きな街を元気にしたいという想いが発端。しかし、「本当に叶えたいのは、顔の見える関係性を地域に増やしたいから」なのだとか。

千葉に住む永岡さんは、東日本大震災で近所の農家が「風評被害でオンラインでは野菜が売れなくなったが、地域の顔の見える関係性があったから売り続けられた」と話しているの聞き、地域の中に関係性があることはとても大事だと考えたのです。「ちいクラ®のある街は、いい街です」と永岡さん。47都道府県での開催を目指して、邁進していきます。

■吉嶋 法生(NORIO YOSHIJIMA)/株式会社 Mvibes 共同創業者代表取締役、HAUN 株式会社 代表取締役 等

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【profile】
大学院で建築を学んだ後、米系投資銀行勤務を経て、建築・不動産開発の企画から資金調達までプロデュースする事業を立ち上げる。建築はもっと自由に、都市はもっとエキサイティングに。多彩なジャンルのパートナーと融通無碍にコラボレーション、日本の都市と地域を最高に面白くします!

建築物を多様に活用し、人と人とをつなぐ

吉嶋さんが代表を務める株式会社Mvibesは、建築、アート・デザイン、音楽、ファッション、映画、イベント、テクノロジー、食、地域循環といったあらゆる分野で、人と人とが有機的に混じり合い、クリエイティビティを発揮しながら古い建築や、地域を再生していくプラットフォーム。「森ビルが手掛けているような巨大プロジェクトから、街の小さな建物を扱うものまで、不動産開発には多様性があります」と、吉嶋さんは業界のおもしろさを語ります。

近年、注力しているのは、築年が経過した建築をいかに再生し、付加価値のある場所として提供するか。また、建築に特定の用途を定めず、ホテルとコワーキング・スペース、ギャラリーが一体となった建築を手がけることにも力を入れています。

日本は地方にも都市部にも多くの可能性がある

また、地方にある豊かな自然、スピリチュアルな歴史に注目して、ユニークな体験ができる施設のプロデュースにも積極的に取り組んでいます。建築家の隈研吾氏の次のような言葉を紹介し、これからの建築のあるべき姿を語ります。「人がハコに閉じ込められて、同じ時間に通勤・通学させられるのではなく、好きな時に、好きな場所で仕事をし、眠り、移動をする。現代のテクノロジーは、すでにその自由を僕らに与えている。しかし、都市が、そして建築が、その邪魔をしている」

吉嶋さんの地元・三軒茶屋では古くて小さい建築と大きくて最先端の高層ビルが共存し、どんどん街が魅力的になっているといいます。「まだまだ日本の都市はおもしろくなる」。吉嶋さんが手掛けるこれからの街づくりに、注目です。

■内田 恭子(KYOKO UCHIDA)/フリーアナウンサー、マインドフルネストレーナー

0IMG_0990【profile】
kikimindfulness主催。国際基準であるIMA認定MBSR講師で、企業や教育現場、プロアスリート、一般向けセッションを展開中。日本マインドフルネス学会正会員。

コロナ禍で踏み出した、アナウンサーとは別の道

2006年までフジテレビのアナウンサーとして活躍し、その後はフリーアナウンサーとしてさらに活躍の場を広げた内田恭子さん。現在は、アナウンサーとは別の顔を持って、新たな道を切り開いています。それは、マインドフルネストレーナーです。マインドフルネスに興味を抱いた背景には、幼少期の経験があるといいます。内田さんは小学生~高校生までをアメリカで過ごしましたが、アメリカでは悩み事をセラピストやカウンセラーなど第三者に話すのが当たり前なのだそう。

誰にも打ち明けずに抱え込んでしまう人が多い日本で、誰もが自分のメンタルと向き合う環境を作りたい。そう考え、コロナ禍にアメリカの大学のマインドフルネスの授業をオンラインで受け、学び始めました。

変化の激しい時代に、揺るがない心をつくるために

マインドフルネスにはさまざまなアプローチがありますが、内田さんが提唱しているのは、大学機関でも研究されている、医学的エビデンスに基づいたもの。脳科学的な見地から、マインドフルネス瞑想によって常に働き続けている脳を休ませることで、パフォーマンスや集中力が上がる、自律神経が整うといったさまざまな効果が検証されているといいます。

「人間関係、環境、仕事、家族のあり方など、現代の生活の中で日々いろんなものが激しく変化しています。その変化に負けないような耐性をつくるのが、マインドフルネスです」と内田さん。ビジネススクールやアスリートへのセッションなど、マインドフルネスを有効的に用いてもらいたいと、さまざまな分野へ進出。アナウンサーとは違う、内田さんの新たな活躍に期待が膨らみます。

■ワークショップ

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プレゼンの後は、内田恭子さんによる約15分のマインドフルネス瞑想ワークショップを開催。座ったまま、誰にでもできる瞑想です。

「肌に洋服が振れている感覚、風が肌をなでていく感覚を感じながら、呼吸に意識を向けていきましょう」
「頭に浮かんでくる考え事はそのままで構いません。思考が浮かんだら、その都度、呼吸に戻っていきましょう」

内田さんの穏やかな声かけに静かに耳を傾けながら、自分の呼吸や肌で感じる風や地面の感覚に集中する参加者たち。140人が集まっているとは思えないほど、静寂が会場を包み込みました。

■クロストーク

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ワークショップ後には、3人の登壇者によるクロストークを実施。動画では見られない、トークの内容を少しだけご紹介します。

マインドフルネス瞑想をやってみて、「やさしい気持ちになれました。自分にやさしくなれた気がします」と永岡さん。それに対して、「マインドフルネスは、やさしさ、思いやりの気持ちが生まれる効果もあるんです」と内田さん。
吉嶋さんが、「仕事で緊張する場面で使えるかも?」との感想を話すと、「プレゼン前のビジネスパーソンにやってもらったことがあるのですが、気が抜け過ぎてしまった人もいるので、うまく使ってほしい」と内田さんがアドバイスします。

MCからの「壁にぶつかった経験は?」との質問に、「アナウンサー時代はスタッフがすべて準備してくれたけれど、自分で企画をして人を集める立場になって、やり方がわからなかった」と内田さん。「毎日壁にぶつかっています。でも、今人生が一番楽しい。建築、街づくりが好きだから」と吉嶋さん。「私も壁を乗り越えては次の壁にぶち当たっています。私は好き:普通:嫌いが2:8:2の法則で生きるようにしていて。アンチの2割は気にしないようにしているんです」と、永岡さんは困難な中でも前を向くためのヒントを話してくれました。

クロストークの全容は、アーカイブ動画には残りません。会場に足を運んだ人だけが聞くことができる貴重な時間ですから、ぜひリアル参加をしてみてくださいね。

■参加者コメント

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ここでいくつか、参加者の感想をご紹介します。

◎登壇者の皆さんの業種がバラバラで、普段は聞くことができないジャンルの話を聞けておもしろかったです。私自身も個人事業主なので、とても刺激を受けました。今回初めて参加したのですが、朝は得意な方なので、ぜひまた足を運びたいですね。
(20代・教育業)

◎以前から気になっていたのですが、タイミングが合ったので今回初めて参加しました。ちょうど仕事を辞めて次の仕事について考えている時期で、いろいろな考え事をして寝付けないこともありましたが、内田さんのワークショップで「考えてしまうのは仕方ない。それを受け入れて、横に流して、呼吸を意識し直す」と教えていただき、とてもスッキリした気がしています。HBFは魅力的なイベントなので、平日の朝だけでなく、週末や夜にも開催してもらえたらうれしいですね。
(50代・転職活動中)

◎屋外での開催で、気持ちよく吹く風を感じながら、楽しく参加できました。プレゼンだけでなく、ワークショップがある特別な回だったのが良かったですね。登壇者と直接、話ができる交流の時間も貴重だと感じました。
(50代・個人事業主)

◎友人の紹介で初参加です。さまざまな分野で、しかも新しいことにチャレンジしている人たちばかりの話を聞けて、刺激を受けました。私は着付け師の仕事をしていて、職業柄、伝統文化に携わる人たちと接する機会が多くて。稽古場の確保が難しいという声もよく聞くのですが、吉嶋さんの話を聞いて、1つの建物を稽古場としてシェアする仕組みがあったらいいのではとアイデアが浮かびました。
(40代・着付け師)


次回は、6月14日(金)朝8時から、六本木ヒルズのヒルズカフェにて通常通り、開催します。7月からは会場を虎ノ門ヒルズに移しますので、六本木ヒルズでの開催は最後になる予定です。申し込みや登壇者の情報は、こちらから。

 

※内田恭子さんのアーカイブ動画は著作権の都合により掲載しておりません

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