4月25日(火)に六本木ヒルズのヒルズカフェで行われた、132回目のHills Breakfastは、六本木ヒルズの20歳の誕生日を記念したスペシャル会!軽食が振る舞われ、豪華景品が当たるゲーム大会も実施。また、Hills Breakfastの生みの親ともいえる「PechaKucha」創始者のマーク・ダイサムさんとアストリッド・クラインさんが登場し、東京発でいまや世界140カ国にまで広まった、20年にもおよぶ「PechaKucha」のあゆみを話してくださいました。
お祭り気分のHills Breakfastにふさわしい、華やかな登壇者のプレゼンを、ぜひアーカイブ動画で楽しんでくださいね。
■菅内のど佳(Sugauchi Nodoka)/DOKKA vivid ファウンダー・デザイナー
【profile】
大阪文化服装学院スーパーデザイナー学科卒業。日本人でありながら、インターナショナルスクールや中華学校に通うなどの異文化的なバックグラウンドを持つ。現在ブランドと並行して、母校でSNSマーケティングゼミのアシスタントを担当。
■夏 明豊(Ka Akiho)/DOKKA vivid ファウンダー・デザイナー
【profile】
大阪文化服装学院スーパーデザイナー学科卒業。日本生まれの中国籍というルーツを持ち、多角的視点で物事を捉えることが得意。アップサイクルに興味を持ち、ロンドンで開催された「Coats sustainability competition」に参加、グローバル部門2位を受賞。
幼い頃から触れてきた中国文化が、根底に
小学校からの幼なじみである2人は、共にアパレルブランド「DOKKA vivid」を立ち上げ、「Spice for your life」というコンセプトのもと、ビビットな色や柄づかいの洋服で多くの人の人生にスパイスを添えるべく、活動しています。オリジナリティあふれる彼女たちのブランドには、日本国外の文化に触れてきたバックグラウンドが大きく影響しています。中華学校に通っていた当時は、民族舞踊部に所属して部活民族衣装を着て踊っていたとのこと。
18歳のときには、「ファッションの都市」とうたっている地元の神戸に、ファッションイベントがないことから、自分たちでやろうと考え、300人ほどを集客してファッションショーを開催したそう。そんな行動力の高さも2人の魅力です。
これまでになかった新しい「アップサイクル」の世界観
コロナ禍で何ができるか?と考えてつくったのが、着物などをアップサイクルしたマスク。これが「消費」を見直すきっかけとなり、着なくなった服を分解して、独自のクリエイションで付加価値を生み出すアップサイクルのコレクションを展開することに。「カラフルなサステナブルファッションがあってもいいのでは」と、彼女たちらしい服が次々と生まれています。
現在は、若手とクリエイターのコラボで新しい化学反応を起こそうと、新たな事業を計画中。リアルだけではなく2次元の作品として服を発表したり、廃棄されるカラーコーンをチップ状にして、3Dプリンターでランプを制作したりと、意欲的です。世の中にハッピーを届けるため、2人の躍進は続きます。
■篠崎ロビン夏子(ROBYN NATSUKO SHINOZAKI)/Green Neighbors合同会社 代表
【profile】
大学卒業後、FacebookシンガポールAPAC拠点に入社。会社に勤めながら、シンガポール現地のあらゆるFoodscaping及びアーバンファーム事業に参画。日本初のFoodscaping事業者Green Neighbors合同会社を2022年に創業。
疲れた心と体に染みた、都会のフードスケープ
「フードスケーピングという言葉をご存知ですか?」と、会場に投げかけて始まった篠崎さんのプレゼン。その名の通り「フード」と「スケープ」を掛け合わせたもので、野菜やハーブなど食べられる植物によってつくられた景観のこと。篠崎さんはフードスケーピングに特化した事業を展開する会社を昨年立ち上げました。
きっかけは、忙しい仕事やコロナ禍で自身がバーンアウトしてしまっていたときに出会った、アジア最大級のフードスケープ。モールの屋上にゴーヤやバナナ、アロエの木などが豊かに植えられており、それに心を奪われたといいます。そして、アポなしでオーナーを突撃し、ここに携わらせてほしいと直談判。そうしてフードスケープとの関わりが生まれました。
リアルなコミュニケーションが醸成される場所に
自身の経験から、現代社会こそフードスケープのような場所が必要だと考え、「働く人に寄り添いたい」と、起業。フードスケープの施行、それを起点とした体験の提供を軸にしています。畑との違いは「エディブルプランツ×デザイン」という表現である点。空間としてのデザイン、体験としてのデザインが存在し、植える、育てる、食べる、香るといった楽しみ方を通して、コミュニケーションが生まれ、人が癒されていくのです。
フードスケープには、生物多様性の保全、ヒートアイランド現象の緩和など環境へのメリットもたくさん。これからの都市デザインに欠かせないものになる可能性を秘めています。リアルの体験に飢えた現代人のオアシスが、篠崎さんの手によって生まれていきます。
■ジェームス・アキヤマ(JAMES AKIYAMA)/プロデューサー、まじめなえひめ研究所代表
【profile】
コンテンツ価値の最大化をミッションに、お笑いからミュージカルまで幅広くエンタメ全般のプロデュースを担当。2021年から『地域×エンタメ』で地域価値の最大化にも携わる。現在は東京と愛媛の二拠点居住をしながら『勝手に!愛媛移住大使』の活動も開始。
縁もゆかりもない愛媛を、全力でPR!
お笑いトリオ「ロバート」の秋山さんのいとこであるジェームスさん。地元出身の芸人・友近さんと愛媛を訪れた際、県からPRをやってみないかとオファーを受け、縁もゆかりもなかった愛媛県と東京の二拠点生活がスタートしたのだそう。着手したのは、「エンタメ×地方」をテーマに、地方の魅力を再編集し、エンタメを推進力にして情報発信する活動。
愛媛はみんな真面目という県民性が特徴で、「まじめえひめ」というコンセプトをフックに、官民学が協同の情報発信チーム「まじめなえひめ研究所」を設立しました。編集長に友近さんを据え、フリーペーパーを発行して全国に設置したり、1年で10人の芸能人に来てもらい、魅力映像をつくってYouTubeで情報を発信したりと、さまざまに活動しています。
地域が、地元民の力によって輝けるように
SNSでの情報発信にも力を入れており、「まじめ課長のまじめなつぶやき日記」のアカウントで運営するTwitterは、愛媛の小ネタをはさんだイラストを描いて365日、毎朝投稿。ほかにも、名産の砥部焼でつくったプラントポットのプロデュースなど、精力的に取り組んでいます。愛媛ツウとしてテレビに出るなど活躍していますが、「一向に移住大使の任命が来ない…」と、『勝手に!愛媛移住大使』を名乗っているのだそう。
活動において、ジェームスさんが大切にしているのは「ノウハウを地域に残すこと」。どの施策も必ず地域の人とチームを組んで行い、「早く僕を追い出してくださいという気持ちでやっている」といいます。地元の人の力によって活性化する愛媛を見たい。それがジェームスさんの願いです。
■林 勝明(KATSUAKI HAYASHI)/◯学園園長、ZAS代表
【profile】クイズを通してわかる、Hills Breakfastとの相性
12年前、たまたま通りすがったHills Breakfastに立ち寄ってみたら、すっかりハマってしまい、今では司会者として運営に参画している林さん。普段、話を引き出す側にいる林さんが登壇者としてプレゼンをする姿は、とても新鮮です。
12年もの長きにわたり、Hills Breakfastに携わってきたからこその視点で、この特別な回にふさわしい内容でユニークなプレゼンが繰り広げられました。「さぁ、みなさん立ち上がってください!」と会場に足を運んだ115名の参加者を促して始まったのは、題して「あなたとHB相性診断クイズ」。Hills Breakfastの特徴や魅力をひも解きながら、自分との相性を診断できる(?)クイズです。
どんな人でも参画OK!なHills Breakfast
「Q.今まで何か人の手伝いをしたことがある?」との問いかけには、ほとんどの参加者が「〇」と回答。ボランティアで参加している人が多数いて、関わると来たくなるHills Breakfastとの相性が抜群だとの結果に。「Q.今年、今日以外で朝7時前に起きた?」の質問に「〇」の人は、朝活イベントであるにHills Breakfastに合うし、「Q.先月、誰かを何かに誘った?」に「〇」の人は、口コミや人のつながりで成り立っているHills Breakfastにぴったり…など、さまざまな質問が投げかけられました。
そして、ほとんどの参加者がHills Breakfastとの相性がいいという結果に。話を聞きにくるだけでも、運営側にまわっても、登壇者としてプレゼンをしても、どんな関わり方でも楽しくて意義のあるHills Breakfastだということが、林さんの経験から伝わってくる楽しいひとときになりました。
■全員参加型のゲーム大会へ
登壇者によるプレゼンの後は、「六本木ヒルズ商品券1万円分」など豪華賞品がもらえる、全員参加型のゲーム大会に突入!六本木ヒルズの20周年を記念した、この日だけの企画です。
行ったのは、ランダムに配られた数字入りのカードを持った参加者たちが、数字を明かさずに合計「115」になるよう、3人1組をつくるゲーム。「朝ごはん」をテーマに、数字の高い人は「朝ごはんで食べたいもの」を、数字の低い人は「朝ごはんで食べたくないもの」を考えて、そのメニューだけで数字を推理し合うのです。
あちこちで「僕はクロワッサンです」「私は卵かけごはんです」「焼肉なんですが…」といった、一見すると不思議な会話が繰り広げられていました。
参加者からは、「知らない人と交流するいい機会になった」「おもしろいゲームだったので、プライベートでもやってみたい」などの声が聞かれ、大いに盛り上がって幕を閉じました。
■参加者の声
ここでいくつか、参加者の感想をご紹介します。
◎ヒルズアプリで案内が来て、興味を持って足を運びました。いろんなジャンルで活躍する人の話を聞き、新しい情報を得られました。コンパクトなプレゼンスタイルもいいですね。近くに勤務している人が、仕事前に立ち寄って刺激を受けられるので、すごくいいイベントだと思います。(60代・自営業)
◎スピーカーの1人が元同僚で、昨日登壇することを知って、あわてて参加しました。元同僚以外にも、みなさんの話がおもしろかったです。朝からエネルギーをもらいました。月1回、早起きするきっかけがあるといいですね。(30代・会社員)
◎コロナ前に何度か参加したことがありますが、コロナ後は初めて。コーヒーを飲みながら、気軽にいろんな話を聞けるのがいいですね。自分が普段関わっていないようなジャンルの話を聞けて、仕事のアイデアにも活かせそうです。(40代・会社員)
◎イベントの存在は知っていましたが、参加は初めてです。緑化は身近なテーマだが、食べ物と掛け合わせるのはあまり聞いたことがないので、篠崎さんのフードスケープの話が印象的でした。六本木界隈の元気な会社に勤めている人たちが集まっているからか、エネルギーが高くて良かったです。月1回なら毎月参加できそう。(30代・会社員)
次回は、5月17日(火)に六本木ヒルズ ヒルズカフェにて開催。詳細や申し込みはこちらから。