4月開催レポートが到着しました!配信動画も公開中!

4/20(水)Hills Breakfast vol.122の開催レポートが到着しました。「本当に大切なもの」「受け継いでいくべきもの」に目を向けて邁進する4人の登壇者のプレゼンテーションを、凝縮してご紹介。ぜひ動画もご覧ください。

3;08~
久保 直生(NAO KUBO)/Kazamidori,inc CEO

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【Profile】
「ストレスフリーな<子育ち>環境を作る」というビジョンのもと、自己肯定感や知的好奇心が形成される0歳〜6歳までの家庭環境をより良いものにするべく、Kazamidori,incを創設。離乳食事業、ノンカフェインティーのブランド、宅食事業を展開中。

どんな家庭に生まれたかで運命が決まるのは、おかしい。

学生時代からさまざまな領域で活動をしてきた久保さん。「結局何がやりたいの?」と聞かれたときに心に浮かんだのが、「すべての子どもたちが自分の人生のたずなを握れる社会をつくること」でした。「まずは政治から変えていくべき」と1年間アメリカへ行き、ヒラリーVSトランプの大統領選挙を視察。そこで気が付いたのはヒラリー陣営は希望を、トランプ陣営は憎悪を掲げて戦っているということでした。

憎悪は格差社会から生まれるもの。憎悪のなかで子どもが育ってはいけない。「子どもの未来は生まれた環境に大きく影響を受けがちだけれど、どんな家庭に生まれても『蛙の子は蛙』ではなく、自分の力で未来を切り開いていけるような世界をつくってあげたい」と強く思ったといいます。

まわりにあるストレスを取り除けば、子どもはのびのびと育つ。

子どもが自己肯定感を育めなくなるのは、親からのしつけや画一的な教育、制度不足など子どもの興味や表現を阻害する環境がたくさんあるから。久保さんは、「子どものまわりにあるストレスを取り除いていこう」と考えます。そこで、親の精神的な余裕、時間的な余裕を増やして子どもがのびのびと育つ環境を整えようと、Kazamidori,incという会社を設立しました。

国産の有機野菜を作った冷凍離乳食キューブや母体の健康を考えたノンカフェインティーの販売、有機野菜をつかった惣菜の宅配サービスなど、親の負担を減らすための食の事業を展開中です。子どもの明るい未来につながる「親を救うスタートアップ」として、これからの歩みが楽しみですね。

 

13;47~
伊藤 真彬(MASAAKI ITO)/Architect-developer, Corals, Inc 代表取締役

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【Profile】
NY在住。ブルックリンの名門芸術大学Pratt instituteにて建築学の修士号を取得後、現地の建築事務所に勤務。2020年建築設計&不動産開発事務所Corals incを設立。不動産売買、建築設計、施工管理、物件管理など幅広い知識を元に日本的な空間とサービスを展開する。

「消費型のものづくり」から「付加価値のあるものづくり」へ。

現在、NYで建築設計と不動産開発を手がける事務所を営んでいる伊藤さん。起業の背景には、流行り廃りのサイクルが早いNYで自身が手掛けた飲食店が次々と閉店していった経験や、建築家としてどんなキャリアを積んでいくべきかという思案があったのだそう。

NYは大きなファイナンス都市。伊藤さんも不動産や株、ビジネスなどに興味を抱くようになり、「建築とファイナンスをかけあわせた仕事をしよう」と決意します。「ただかっこいい建物を建てるだけではなく、ビジネスモデルと空間とサービスを一緒に提供する」。エリアのリサーチから、設計、設計後のブランディングまでをトータルで行うスタイルで事業を展開しています。

NYで感じた日本文化の素晴らしさ。それをサービスに昇華。

NYに来て日本文化の良さをあらためて感じたという伊藤さん。しかし同時に、「アメリカのような派手で分かりやすい戦略に比べて、日本の優れた技術や文化を発信し切れていないのでは」という想いも抱いたといいます。そこで考えたのが、建築と不動産を軸に日本文化を発信する役割を担うこと。

漆喰の壁、土間、床の間など日本的な建築様式や、24時間換気システム、ウォシュレットトイレなど日本の住宅設備技術を取り入れたり、問い合わせへの丁寧な対応や定期清掃などおもてなし精神のあるサービスを提供したりと、日本らしさを活かした不動産ビジネスにも力を入れています。伊藤さんが手掛けた建築を通して、日本の良さがNY中に広まることいいですね。

 


■ブレイクタイム 24;45~

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六本木ヒルズで開催中の「カレーグランプリ2022」をご紹介。中華、韓国料理、和食など普段カレーを提供していない店舗もオリジナルのカレーのメニューを開発してイベントに参加しています。

18店舗のメニューのうち、企画運営の野口さんのおすすめベスト1は、KOREAN BBQ 水剌間(スラッカン)の「石焼カレービビンバ 韓国味噌風味」とのこと。5月8日まで行われていますので、ぜひ足を運んでみてください!
https://www.roppongihills.com/sp/curry_2022/

 

34;30~ 
猿田 哲也(TETSUYA SARUTA)/一般社団法人日本サステナブルサロン協会 代表理事、THE ORIENTAL JOURNEY 代表

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【Profile】
ハリウッド美容専門学校卒業後、都内数店舗を経て’19年に業界初のサステナビリティをコンセプトにしたヘアサロンTHE ORIENTAL JOURNEYをオープン。‘21年に日本サステナブルサロン協会を設立。様々なメディアに出演し、普及活動に邁進する。

大量生産・大量消費の美容業界を変えないと、地球が汚れていく。

若い頃の美容院での嫌な経験から、自分がこの業界を変えようと美容師の世界に飛び込んだ猿田さん。ある日、勤めていたヘアサロンで現在につながるきっかけとなる出来事が起きました。それは、髪の毛や薬剤が大量にたまった排水の配管が破裂したこと。

調べてみると、1年間に水資源は750億トン消費され、シャンプーなどのパッケージは1420億個も廃棄され……と、美容業界が環境に多大な影響を与えていることがわかったといいます。また、低賃金、長時間労働など働く環境が良くないため、美容師の平均勤続年数は6.2年と短いことにも危機感を覚え、猿田さんは「美容業界を持続可能なものにしなければ」という想いを抱きます。

美容室で初めて「BIO HOTELS JAPAN」認証を取得。仲間を増やしたい。

独立にあたって、有害物質の出ない漆喰の壁、駐車場の売り上げの一部を植林に寄付、薬剤を無害化して排水するシステムなど、自然の循環を脅かさないことを次々と採用。すると、厳しい基準をクリアした宿泊施設だけが受けられる「BIO HOTELS JAPAN」の認証を美容室で初めて取得したのです。

千葉にある店舗には全国からお客様が来ますが、「飛行機を使っての来店はCO2を排出していることになるのでは」との指摘も。そこで全国に猿田さんの店のような美容室を増やすべく、日本サステナブルサロン協会を立ち上げて、サロンを独自に認定する仕組みをつくりました。「目標はすべての都道府県に認証のサロンをつくること」。挑戦はまだ始まったばかりです。

 

 

45;08~
久本 和明(KAZUAKI HISAMOTO)/ぐるり 発起人、株式会社ワンピース 代表取締役

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【Profile】
23歳でオンラインファッション通販を設立。会社や組織のあり方に疑問を持ち、上下関係なし、指示命令なしの組織を実践。100年後の未来のために、必ずしもお金を必要としない世界を目指して「ぐるり(物々交換コミュニティ)」や服の交換会コミュニティをスタート。

お金を介さず、人と人とが信頼関係でつながれる社会を目指して。

さまざまな社会課題を考え、学んでいく中で久本さんが感じたのは、お金を介してしか人や社会とつながることができない現代のシステムに対する違和感でした。環境破壊や戦争など、多くの負をお金が生んでいることに気付いたといいます。そんなときに見たのが、「幸福度世界一」と言われるフィジー島の様子。「島の人々には所有の概念がなく、自分のものは他人のものという認識。みんなで頼り合い、つながりを大切に生きている。それが衝撃的でした」と話します。

そして「お金のない世界をつくればいいのでは」という考えに至ります。「利益を排除した家族みたいな関係を広げていけたら、信頼関係でつながり合える世界が広がるはず」という想いを抱きます。

衣食住にかかる負担を減らしたい。物々交換で世界はまわる。

「衣食住、教育、子育てにかかる費用が0円に近付けば、今の給料の半分でも暮らしていけるのでは」。そのような考えのもと、フランスのスーパーで行われていた物々交換のシステムをヒントに、「ぐるり」という物々交換コミュニティを立ち上げます。最初は河川敷で行った単発の会でしたが、たくさんの共感の声が寄せられ、現在は常設の場所が設けられています。

「お金としての利益はここでは生まれませんが、なにか困ったことを叫んだら誰かが助けてくれる『コミュニティ資産』が増えたと思っています。お金ではない価値を得ることができました」。古き良き時代の人と人との支え合いのコミュニティが「ぐるり」を通して現代によみがえっています。

 

■クロストーク 55;15~

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1月に子どもが生まれたばかりという伊藤さんが、久保さんへ子育てについて質問をしたり、猿田さんから「どんなふうに情報発信をすればいいのか」というアドバイスを求める声が挙がったりと、登壇者同士のコミュニケーションが活発に行われました。

詳しくは、ぜひ動画でご覧ください!

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