3/9(水)Hills Breakfast vol.121の開催レポートが到着しました。
好きなことを追求しながら、自分の道を切り開いている4人の登壇者のプレゼンテーションを凝縮してお届けします。動画でじっくりお楽しみください。
4;33~
馬頭 利里夫(RIRIO BATO)/株式会社バローロ CEO スキンケアブランド "LIRIO" ブランドマネージャー
【Profile】
18歳でロンドンへ渡り、デザイン及び経営学を専攻。帰国後、株式会社アルビオンに入社し、2年目よりNY支社に赴任。2019年に同社を退社し、株式会社バローロのCEOに就任。スキンケア商品を中心とした事業を展開している。
人生は選択の連続。選び続けて今がある。
6歳からサッカーを始め、「苦労も喜びも忍耐もすべてをサッカーから教わった」と馬頭さん。また、高校卒業後には海外へ留学し、価値観が変わるような体験をしたのだといいます。そんな、人生に影響を与えるような大きな経験はもちろん、毎朝着る服を選ぶこと、スタバで飲み物を選ぶことなど、ささいな日常の出来事もすべてが「選択」。人生のあらゆる瞬間で人は選択をして生きているのです。
馬頭さんは、「良かった選択も後悔している選択も、今この瞬間につながっている。後悔したとしても、それがあるからこそ今がある」と、あらゆる選択を肯定して生きていると話します。
祖母のブランドを広めたい。成功よりも想いを優先して独立。
馬頭さんが「人生で一番大きな選択」として挙げたのが、勤めていた会社を辞めて、現在の会社のCEOとなったこと。背景には、馬頭さんの祖母が作った化粧品ブランドを守りたいという想いがありました。「独立して成功したいというより、祖母がつくった商品やその哲学を広めたい気持ちが大きかった」とのこと。
「今の自分に納得するために、自分らしい、等身大の選択をする」。まさに、そんな馬頭さんのポリシーが大きく反映された独立だったのです。現在はブランドの運営のほかに、ホテルやファッションブランドのアメニティ商品を企画・製造する事業も展開中。選択の価値を知る馬頭さんがどのような道を歩むのか、これからが楽しみです。
14;23~
品川 正之介(SHONOSUKE SHINAGAWA)/Youtuber、長崎に移住した人
【Profile】
神奈川県横浜市出身。プラントエンジニアリング会社で2年、IT系スタートアップで3年働いた後、長崎に移住。現在は長崎の魅力(歴史・文化・景観・自然・食)を深堀りしつつ、各種SNSで発信中。好物は皿うどん。
「長崎は銀河系で一番面白い」。魅力に惹かれて移住。
現在、長崎県に住み、YouTubeチャンネルで長崎の魅力を伝える活動をしたり、長崎の観光ガイドをしたりと活動中の品川さん。実はまだ東京から移住して2年ほど。サラリーマン生活に挫折して少し休もうと住んでみたら、「長崎は銀河系で一番面白い」と、その魅力にとりつかれて現在に至ります。
美しい風景、重厚な歴史や文化、食べ物のおいしさ……。こんなにも素晴らしい場所なのに、地元の人は「どうして東京からわざわざ移住してきたの?何にもないのに」と言うのだとか。実際、仕事や教育を求めて県外に出ていく人が多く、2018年と2019年には長崎は人口流出日本ワースト1の県に。「地元の良さに気づいていないのがもったいない」と品川さんは語ります。
長崎のために、そして自分の人生を変えるために。
「それならば、自分が長崎の魅力を発信しよう。それで仕事を作れたらきっとおもしろいはず」と一念発起して始めたのが、YouTubeでの情報発信。長崎を愛する人として少しずつ認知度が上がり、地元メディアなどでの露出や、観光関連の仕事も舞い込むようになってきました。東京で挫折した品川さんの人生の第二章の始まりです。
現在、取り組んでいるのが長崎県北部の離島・対馬市の魅力を伝える仕事。韓国にほど近い場所に位置し、かつては海外との交流や国防の最前線だったことから、歴史的なおもしろさもあり、多くの山、おいしい海の幸と観光資源が盛りだくさん。興味のある方は、品川さんのYouTubeチャンネル「長崎暮らし」をチェック!
【ブレイクタイム】24;00~
六本木ヒルズ森タワー53階の「森美術館」で開催中の『Chim↑Pom展:ハッピースプリング』の会場から生中継。
2005年に結成された6人組アーティスト集団Chim↑Pomの初期から近年までの代表作と本展のための新作計約150点を一挙に紹介する初の本格的回顧展です。
千羽鶴で作られた大きなパビリオンは圧巻。5月29日まで開催していますので、足を運んでみては。
https://www.mori.art.museum/jp/index.html
34;00~
森 春菜(HARUNA MORI)/もりかきプロダクション合同会社 CEO
【Profile】
JTに入社後、半年で退職し2019年にコピーライターとして独立。Allbirds、beanusなど、主にサステナビリティ領域のコピーを手がける。2021年には、ラボグロウンダイヤモンドを扱う「ANNA DIAMOND」を設立。
もっと自由に主体的にクリエイトしたい。入社半年で独立。
大学卒業後に入った会社を半年で退職した森さん。そこには、大学在学中から続けていたコピーライティングの道でクリエイティブに表現したいという想いがあったといいます。急に会社を辞めてもすぐに仕事が軌道に乗るわけではないけれど、学生時代から「無料でもいいから書かせてほしい」と頭を下げ続けてきた泥臭い経験が、独立の背中を押しました。
森さんの武器は、サステナビリティ領域に強いこと。現在では、サンフランシスコ生まれで、自然素材を用いたサステナブルなシューズブランド「Allbirds」のコピーを手がけるなど、活躍の幅を広げています。
我慢の上に成り立つサステナビリティは、広まりにくい。
昨年12月、森さんは「ANNA DIAMOND」というジュエリーブランドを立ち上げました。扱っているのは、「ラボグロウンダイヤモンド」という土地を傷付けずに生まれるエコロジーなダイヤモンドを用いた商品。「ちまたで流行しているサステナビリティの多くは、我慢の上に成り立っているように思う。広く浸透させるには、ワクワクする体験とサステナビリティを両立させるべき」と森さん。
そうして打ち出したのが「ご褒美サステナビリティ」という概念です。「地球も他者も自分もすべてを労わったら、もっと美しく心地良い社会になるはず」。そんな信念を胸に、言葉とダイヤモンドを通して「ご褒美サステナビリティ」を広めることが、森さんの目標です。
43;55~
佐野 幸策(KOSAKU SANO)/MIZANI株式会社(ミザーニ)取締役社長
大阪モード学園卒業後、国内のアパレルブランドに勤務。2007年よりMIHARA YASUHIROにパタンナーとして従事し、パリ、ミラノコレクションを経験。2015年MIZANI株式会社を設立。敏感肌に考慮した素材開発、アパレルブランド「OneLuck」をスタート。
貧乏をし、?られながらも歩き続けたアパレルの道。
大工の父の背中を見て育ち、小さい頃に見た仕立て屋さんの思い出から「服の職人も悪くないな」と志したアパレルの道。縫製工場で働いた後に、服飾専門学校に入り直し、劇団で衣裳の制作をしたり、国内のアパレルブランドを渡り歩いたりして服づくりを学びました。MIHARA YASUHIROにパタンナーとして従事し、パリコレクションなどを経験するものの、「服飾の世界はそう甘くはなかった」と佐野さん。
学生時代にはあまりにもお金がなくて、素うどんばかりを食べる生活が続いたり、卒業してからも毎日のように叱られたり。パタンナーとして独立した後も、苦労が絶えず「泥水をたくさん飲んだ」と話します。
息子の肌にやさしい服を。美しさだけにとらわれない服づくり。
独立と同時に立ち上げたのが、「OneLuck」というオリジナルブランド。実は、ブランドを作るきっかけは、佐野さんの息子が乳児性湿疹に悩んでいたことでした。かゆみを感じにくく、肌にやさしい素材を真剣に探してたどり着いたのが和紙素材。この経験を経て、佐野さんは「ファッションは美意識にとらわれるだけでなく、着心地や日常生活に馴染むことも大切だ」と考えるようになったそうです。
今、取り組んでいるのは洋服の裁断クズを畑の肥料として使おうという試み。また、これから子育てを始める人に、子育ての先輩の経験を伝える活動も展開中。目の前にある課題と一つ一つ丁寧に向き合う佐野さんの姿勢が、多くの出会いを生んでいます。
【クロストーク】53;15~
4人の登壇者が顔を合わせたクロストークでは、1人目の登壇者・馬頭さんが話した「人生の選択」というテーマで話に花が咲きました。
4人全員が、勤めていた会社を辞めて現在の仕事をしていることもあり、共通の「大きな選択」は、「独立を決めたこと」で一致。独立の裏話など、本編では聞けなかった話が盛りだくさんです。ぜひ、動画でお楽しみください!